AdWords 広告審査の裏側 – 悪質な広告の判別方法
4月 27, 2012 | グーグル スラップ, ポリシー, 品質スコア, 海外情報
AdWords の広告審査 について、このブログでも何度か記事を書いたので、どのようなサイトがダメなのかは何となく理解していただいたと思うのですが、その審査の過程に関して、裏側の仕組に関する記事が Google 公式ブログ(英語) から公開されました。
具体的には、広告・サイト・広告主という 3 つの視点からレビューをし、それぞれの視点からポリシー違反など怪しいところを割り出し、その情報をシェアすることで、悪質な広告を割り出すという仕組みであるとのことです。
それぞれの視点で、特徴的なパターンなどを割り出し、フラグを立て、それを共有して悪質な広告を割り出すということですが、具体的には…
広告のレビュー
選んだキーワード・広告・ランディングページなどを分析し、悪質な広告のパターンにマッチした場合などはフラグを立てる。
フラグが立たなければ自動的に『アクティブ』の状態になり、SafeSearch のフィルタがオフになっている Google 検索でのみ広告が表示さるようになります。(アクティブの状態は、審査は済んでないけど、承認される見込みが高いと判断されたもので、その後のより高度な自動審査により承認され、検索パートナーやディスプレイ ネットワークに表示されます。)
フラグがたった場合は『審査中』となり、その後のより高度な自動審査待ちの状態になります。その自動審査によって、承認済み・承認済み(制限付き)・不承認、場合によってはマニュアル審査に振り分けられます。
サイトのレビュー
基本的にはドメインレベルでの審査といっても良いかもしれません。
ランディングページやウェブサイト全体の構造・コンテンツ・ビジネス形態などから、ポリシー違反がないかを審査します。(広告が作成された時の審査もありますが、定期的なクローリンクによっても問題がないかを検証しています。)
このプロセスにも、悪質な広告のパターンにマッチしたフラグが立てば、マニュアル審査に振り分けられます。
広告主のレビュー
アカウントが作成された場合に、その広告主が新規か、若しくは過去に Google のシステムを乱用した広告主かなどを自動的に審査します。
その中には、
- 広告主によって設定されたキーワードのパターン
- 予算の変更
- 広告主の住所や連絡先
- 広告主の IP アドレス
- 過去に停止されたサイト(不認証の広告)とアカウントの関連性
といった項目があるようです。(もちろんこれらは Google が公開している部分だけで、その他にもメールアドレスやらクレジットカードやら、想像できる程度の項目は含まれているとは思いますが…)
これらのフラグが立てば、自動的にアカウントは停止されますし、システム的な判断が難しい場合は、上記同様にマニュアル審査に振り分けられます。
まとめ
まだまだブラックボックスな部分はあると思いますが、より明確に分かりやすくなったと思います。
正直なところ、ここまでの情報を公開すると、それを逆手に取るような広告主が増えてしまうんじゃないかと心配になりますが、逆に言うとここまで公開できるということは、それ以上に高度で公開できないようなシステムが裏側にあって、そのシステムが上手く機能していることの裏付けになるんじゃないかと思います。
とは言え、止められるべき広告が審査をスルーしてしまっているケースもあると思いますし、この記事 にもあるように、悪質なユーザーとのバトルは、今後も続くとは思います。