パンダ・アップデートとアドワーズポリシー
SEO の業界ではパンダ・アップデートが騒がれているなか、あえてこのブログでそれを取り上げるほどの事はないだろうと思っていたのですが、いろいろ情報を集めているうちに、アドワーズを使っている広告主にとっても完全に無視できる存在ではないと感じるようになったので、ちょっと触れておきたいと思います。
まず、パンダ・アップデートで Google が評価するサイトとそうでないサイトについて、
- 信用できるサイトかどうか
- オリジナルコンテンツがあるか
- 広告だけのサイトになっていないか
- ユーザーにとって有益なサイトか
簡単に説明すると、こんな感じだと思います。
※ このパンダ・アップデートについて、もっと詳しく知りたい方は海外 SEO の鈴木さんの記事 が参考になるかと思います。
よく考えてみると、このへんの部分って、アドワーズの広告ポリシーに通じるものがあると思うんです。
やはり Google という会社が同じ検索結果の画面に表示されるリンクに対して優先順位を付けているわけですから、考え方としては同じベクトルになるのは当然ですが…
つまり、SEO のパンダ・アップデートで問題になるようなサイトは、アドワーズでも同じように問題になる可能性があるし、その逆も同じことが言えるのではないかということです。
それを証明するかのように、海外ではこんな “事件” も起きています。
パンダ・アップデートでのサイト評価 ≒ アドワーズ広告のサイト評価
※ はじめに誤解のないようにお断りしておきますが、パンダ・アップデートでのサイト評価とアドワーズのサイト評価は、イコールではありません。(ただ、同じ会社から与えられるサイトの評価として、似ている部分があるということを、この事例が証明しているということをお伝えしたいだけです。)
iPad のレビューサイトを運営していた、Patrick Jordan という方の体験談 です。
彼は、今回のパンダ・アップデートにより SEO の順位を落とすことになってしまったので、その分を補おうとアドワーズをはじめることにしました。
ところが数日後、そのアドワーズからもポリシー違反の通知を受けてしまったのです。
彼に届いたメールの内容からすると、その原因がオリジナルコンテンツ不足ということでした。
彼のブログは、毎月 100 の記事をオリジナルで書いている(しかも iPad が出始めた頃からはじめて、既に 1500 ものオリジナル記事が作成されている)だけではなく、いろんなサイトで表彰されるような良質の記事を提供しているブログであったため、その評価と理由に納得がいかず、そのこと十分に説明した上で Google 問い詰めてみたそうです。
Google からの返答は…
サイトの記事にある ◯◯ という文章を抜き出して検索したところ、他に多数のサイトで全く同じ文章が使われていることが判明したのが原因です。
という返事がかってきたそうです。
彼としてみれば、記事をパクられた立場なので、当然ですが納得いきません。
実際に ◯◯ という文章で検索して、そこでヒットしたサイトを1つずつ、パクリ記事のサイトであることまで証明してくれています。
この手のレビューサイトは、どうしても薄っぺらなアフィリエイトサイトになりがちなのですが、海外の SEO エキスパートも話題に挙げてアンフェアだと言っているくらいなので、そのラインはクリアしているサイトなんだろうなというのも感じ取れます。
特に、SEO Book の Arron Wall 氏は、この件について自身のブログで面白い指摘をしています。
本サイトよりもパクリ記事のサイトを尊重していることに対して、『Google は広告を出したい人がいても、元記事をパックっている方々に対して盗み料をアドセンスで支払っているから、広告費は受け取れない…』 と皮肉っています。
更には、フォーラムで Google にヘルプを求めているのにも関わらず、1ヶ月以上放置され続けた事に対しては、『Google のそれに対する返答は “中指” を突き出された形となった』 と指摘しています。
まとめ
以前からこういった話はありますが、Don’t Be Evil のポリシーを掲げている限りは、こういったアンフェアな部分は取り除いていくべきなのではないかと思います。
まあ最近のニュースで賑わっている政治家や大企業の話を聞いていると、Google はまだマシな方なのかなという気も少しはしますけどね…w