余計なクリックを削減したのにも関わらず、クライアントが満足しないケース
9月 11, 2009 | PPC広告全般, ディスプレイネットワーク, 検索ネットワーク
先日、広告代理店をしている方から、面白い報告を頂きました。
コンテンツネットワークを OFF にして、無駄なクリックを削減してあげたのにも関わらず、そのクライアントから、
『あなたの会社にリスティング代行を任せたせいで、クリックが減ってしまった!』
と、クレームっぽいことを言われました…
それを聞いて数ヶ月前、僕がその代理店に対してコンサルティングをした時のアドバイスを思い出しました。(クライアントを持っているクライアントにアドバイスをしたという意味です。 ややこしくてスミマセン…)
それまでは AdWords を自ら運営していたのですが、やはりプロに任せたいと、その広告代理店を選んでくれたそうです。
そして僕は、その広告代理店から、そのアカウントに何が問題があるのか質問を受けたのです。
アカウントをみた瞬間に、問題はすぐに分かりました。
それは、検索ネットワークとコンテンツネットワークがキャンペーンで分けられていないという典型的な設定ミスです。
広告代理店をやっているのであれば、それぐらいはスグに気が付いて欲しいとも思ったのですが、何しろ元々はウェブ制作会社が新しくリスティング代行もはじめたばかりで、AdWords に関する知識があまりないというちょっと頼りない広告代理店です。(まあ、それで僕を雇って頂いたのだと思いますが…笑)
すぐに、広告が出ているプレースメント場所を調べてみたのですが案の定、全く関係のない場所に広告が表示されている状態でした。
更に面白いことに、発生したクリックの 8 割がコンテンツネットワークからのクリックだったのです。
もちろん、そのクライアントは、知らないサイト(しかも全く関係のないサイト)に自分の広告が表示され、無駄なクリックが発生していたことは知りません。更には、コンバージョントラッキングも設定していない状態だったので、AdWords の効果測定もできていない状態です。
単純に管理画面をみて、『1 ヶ月に ○○ 円使って、△△ クリック発生した。』という部分をみていただけでした。
これを改善するのは、とても簡単なように思えました。
まず、コンバージョン数を計測すること。
それから、キャンペーンのコンテンツネットワークを OFF にすること。(コンテンツネットワークをやりたければ、それ専用に新しくキャンペーンを作り、関連性のあるサイトに表示させること。)
この 2 つさえ出来れば、現状よりは必ず良くなると信じ、そう伝えたのです。
もちろん、その広告代理店には、その他の改善点や、コンテンツネットワークのやり方についても細かく伝えたつもりでした。
そして、その広告代理店が取った行動が、8 割以上が無駄なクリックなので、とりあえずコンテンツネットワークを OFF にしようということだったのです。
もちろん、それは間違ってはいませんし、それで無駄なクリックが削減できたのも事実です。
でも、残念ながらそのクライアントは、それまで無駄なクリックにお金を払っていたことを知らないが為に、
単純にクリックが減ってしまった = ダメじゃないか!
となってしまったのです。
本来なら、そのクライアントに対し、今まで無駄なクリックがあったことを十分に説明する必要があったのです。
もしあなたが、リスティングの代理店業務をしているのであれば、こんなトラブルにならないように、クライアントに対しては十分なコミュニケーションを取る必要がありますね♪
特に、今まで AdWords を独自で運営していものを引き継いだり、別の代理店から引き継いでアカウントを管理する場合、急激な変化をもたらす変更をする場合には要注意です。