Overture(オーバーチュア)のあり得ない話

5月 25, 2009 | PPC広告全般, Yahoo リスティング, キーワードリサーチ, 単価・見積もり・入札価格

先日、久しぶりにOvertureの管理画面を触りながら作業することがありました。（こちらの記事にも書きましたが、あまりOvertureの管理画面をみることが無いのです…）

管理画面をみているとOvertureでは、キーワード単位でマッチタイプ（部分一致や完全一致）が選べるだけではなく、グループ単位･キャンペーン単位でマッチタイプが選べるということに気がつきました。

そこで、ちょっと気になったことが…

それぞれの階層で別々のマッチタイプを選択したら、どうなるんだろうという疑問です。

例えば、グループで完全一致を設定して、キーワードで部分一致を設定したら、どちらが採用されると思いますか？

※ ちなみにGoogle AdWordsの場合は、キーワード単位で管理しているので、このような混乱は起こらないハズです。

入札価格については、グループで設定した入札よりも、キーワードで設定した入札価格が優先的に採用されるようですが、キーワードのマッチタイプはどうなのでしょう？

Overtureのヘルプをみても、それらしきことは書いてないようですし、ウェブ検索をしても、誰もそのことには触れていないようなので、Overtureに電話をして聞いてみることにしました。

お約束である、『〇〇の方は、1のボタンを…』の操作を3～4回繰り返した後、ようやくオペレーターにつながりました。

オペレーターとの会話、その1

僕: 「ちょっと、お聞きしたいのですが、グループで完全一致を設定して、キーワードで部分一致を設定したら、どちらが採用されるのでしょうか？」

オペレーター: 「アカウント情報をお知らせください…」

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それなりのやり取りの後、もう一度その質問へ、

僕: 「ちょっと、お聞きしたいのですが、グループで完全一致を設定して、キーワードで部分一致を設定したら、どちらが採用されるのでしょうか？」

オペレーター: 「お調べしますので、少々お待ちください。」

．
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1～2分後、

オペレーター: 「グループ単位のほうが強いので、グループの設定が適用になります。」

僕: 「ありがとうございます。それではその逆の場合、グループで部分一致を設定して、キーワードで完全一致を指定したら、そのグループにあるキーワードは、部分一致になるんですよね？」

オペレーター: 「はい。その通りです。」

僕: 「ありがとうございました。」

っと、その時はすんなり電話を切ったのですが、よく考えたら、ちょっとおかしな事に気がつきました。

『グループ単位の設定が必ず採用されるなら、そもそもキーワードで部分一致や完全一致を設定することに意味はあるのか？』と…

そこでもう一度、電話をして聞いてみることにしました。

オペレーターとの会話、その2

僕: 「先ほどお電話で、グループ･キーワード単位のマッチタイプ設定について伺ったのですが…」

オペレーター: 「アカウント情報をお知らせください…」

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オペレーター: 「広告代理店の方ですか？」

僕: 「はい、一応そうですが…」

オペレーター: 「少々お待ちください。」

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1～2分後、別の方が電話に出る。

オペレーターとの会話、その3

オペレーター: 「どのようなご用件でしょうか？」

僕: 「先ほどお電話で、グループ･キーワード単位のマッチタイプ設定について伺ったのですが、その方の仰っていることだと、グループ単位の設定が必ず採用されるとのことなので、そもそもキーワードで部分一致や完全一致を設定することに意味は無いのではないでしょうか？」

オペレーター: 「意味はございます。Overtureでは、キーワード単位でマッチタイプを設定することもできますし、全体を一度に変更したい方のために、グループ単位でマッチタイプを設定することもできるのです。」

僕: 「だとすると、キーワード単位で変更したマッチタイプはいつ反映されるのですか？」

オペレーター: 「変更が後のほうが優先的に反映されます。」

僕: 「ということは、先ほどの方の説明（グループ単位のほうが強いので、グループの設定が適用になる）は、間違っていますよね？」

オペレーター: 「説明不足で申しわけございませんでした。」

僕: 「ということは、後に変更したものが採用になるということですね？つまり、グループ単位が完全一致で設定してあっても、その後にキーワード単位で部分一致にすると、そのキーワードだけは部分一致になるという理解でよろしいでしょうか？」

オペレーター: 「はい！」

僕: 「では、どの部分が後に変更したもので、今どの設定が採用されているかどうかを知るにはどうしたら良いでしょうか？」

オペレーター: 「では、一緒に管理画面を見てみましょう。まず管理画面の中で、キャンペーン･グループを選択して、そこにあるキーワードを選択してみてください。」

僕: 「はい♪」

オペレーター: 「このグループは完全一致で設定してありますが、検索方式となっているところが部分一致になっていますので、このキーワードは部分一致です。」

僕: 「でも、そのすぐ下に、『広告グループとキャンペーンが完全一致に設定されているため、このキーワードは完全一致に設定されいます。』って書いてありますよ。」

オペレーター: 「…」

僕: 「矛盾してませんか？」

オペレーター: 「っそ、そうですね、汗… そうなると、私の言っていることが矛盾してきますね…」

僕: 「大笑」

オペレーター: 「申しわけございません。調査いたしますので、しばらくお待ちください。」

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5分後…

オペレーター: 「長らくお待たせして、大変申し訳ございませんでした。先程の件ですが、グループが完全一致の場合は、そのグループ全体のキーワードが完全一致になり、グループが部分一致の場合のみ、キーワードで設定した完全一致が適応されるといことです。」

その後、いろいろ説明されて、分かりにくくなってしまったのですが、彼の話をまとめると、デフォルトの設定が部分一致で、完全一致の設定が優先的に採用されるということらしいのです。

つまり…

• キャンペーンの設定が完全一致だと、キャンペーンにあるグループ＆キーワードは全て完全一致
• キャンペーンの設定が部分一致で、グループの設定が完全一致だと、そのグループにあるキーワードは完全一致になるが、他のグループは部分一致
• キャンペーン＆グループの設定が部分一致で、キーワードが完全一致だと、そのキーワードは完全一致になるが、他のキーワードは部分一致

上の階層に完全一致の設定があれば、全体にその影響を受けるが、それ以外はすべて部分一致の扱いになるということらしいのです。

僕: 「紛らわしいですね…笑」

オペレーター: 「そうですね。」

僕: 「理解している人いるんですかね？」

オペレーター: 「恐らく理解しないまま、なんとなく設定しているお客様もいると思います。」

僕: 「その説明って、ヘルプのどこかに書いてあるんですか？」

オペレーター: 「少々お待ちください。」

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余計なこと聞かなきゃよかったと思いはじめましたが、5分後…

オペレーター: 「申しわけございません。ヘルプにはその説明がどこにもないので、早急に追加するよう努力いたします。」

僕: 「ヘルプにも無くて、サポートの方も理解していないのなら、ユーザーで理解している人いるんですかね？」

オペレーター: 「多分、いなそうですね…微笑」

僕: 「というか、かなり大事な部分ですが、今まで、この部分に疑問を抱いて質問した人いないんですか？」

オペレーター: 「初です。鋭いご指摘、ありがとうございました。改善に努めます。」

僕: 「いろいろ、ありがとうございました。」

っと、ここで電話を切りました。

和やかな会話だったこともあるのですが、オペレーターの方が、これほどまでに正直に話をしてくれることに驚きました。

それ以上に、こんな重要なルールがOvertureの世界では無視されていることは、もっと驚きでした。